●成功した人の真似をしてもうまくいかなかったワケ
次の一文をじっくり考えてみましょう。
「言葉の能力が高ければ成功するのであれば、
逆に言うと成功した人はみんな言葉の能力が高いってことだね」
このような「逆に言うと」には、なんとなく同意しそうになりますね。
しかし、単純に「確かにそうだね」と同意しそうになった方は
論理のトレーニングをしっかりおこないましょう。
この「言い換え」(逆に言えば)が正しくないことを
論理的に説明できますか?
今は説明できなくても大丈夫。
明日の「ことば学講座」でじっくり勉強します。
明日の帰り道では、あっさり説明できるようになっていますからね。
この論理力がなぜ大事なのか。
丁寧な言葉のトレーニングを積み重ねていけるか、
途中で台無しにしてしまうか、に関わってくるからです。
言葉の能力(コミュニケーション能力)と人間関係には
強い関連があることは納得できます。
だから、「言葉の能力が高い人が成功する」はわかりやすい。
なにしろ、成功した社長の約8割が、「勉強してよかったこと」
に挙げているのが「話し方」なのだそうです。
だから、「言葉の能力が高い人が成功する」はよくわかる。
しかし、「逆に言うと」を真に受けてしまうと、失敗します。
つまり、
「身近にいる、成功していると思われる人の話し方を真似する」
という、最もやってはいけない行動に走ってしまうのです。
「成功者の真似をすれば成功する」とまことしやかに語られる場面もある。
でも、論理力の高い人は、そんなおかしな説に騙されません。
うまくいくためのエッセンスと、個人の行動とは、別だからです。
成功している人が「夜型」の生活をしていたとして、
「私も夜型の生活をしたら、うまくいくのでは」とは考えませんよね。
なのに、話し方とか人付き合いとか、
もっと大事なことでこれと同じ真似をしてしまうケースがあります。
敬語のトレーニングをしてきた人が、
「いや、職場で人間関係がうまくいっている人は、
すごく乱暴な話し方をしている」と感じると、
自分も敬語を崩して乱暴な話し方を試してしまう。
これでは丁寧なトレーニングが台無しです。
うまくいっている人が喫煙をしていたからといって、
「私も煙草を吸ってみよう」と考えるのは、論理的にもおかしい。
「煙草を吸っても大丈夫なのか」と判断するのは、もっとおかしい。
こういった判断を論理的にできるのが、真の言葉の力です。
「言葉の能力が高い人が成功する」が成り立つとしても、
前後をひっくり返した「成功した人は、言葉の能力が高い」は
論理的にも現実的にも成り立ちません。
でも、「成功していない人は、言葉の能力が高くない」なら正しい。
なぜか。
──という話が明日のことば学講座で出てきます。
混乱してきましたか?
すぐにスッキリしますからね。
論理力が高まると、精神的に安定する、という話がありました。
精神的な安定だけでなく、行動にも安定感が出ます。
目の前の現象や、身の回りの出来事に振り回されなくなります。
「論理」という言葉の能力を高めていきましょう。
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