次のテーマは「会話」

先日、この話を軽~く告知したところ、

「会話ですか! 待ってました~。一番苦手なのが会話なんです」

という喜びのメールが数分後には届きました。
数秒後だったかな。とにかく、すぐに。

「これで会話の練習ができる。助かった~」という気持ちが
痛いほど伝わってくるメールでした。

「会話が苦手」という人は多いんですよね。
でも大丈夫ですよ。苦手意識があるからこそ、上達するのですから。

それにもしかしたら、あなたの苦手意識を助長する「上手な人」は、
本当は上手でもなんでもないかもしれません。

今日はそんな話です。


●Bさんの話し方はどんなタイプか

カフェで隣のテーブルの女性二人連れがおしゃべりをしていました。

A:昨日うちでアレンジティー作ったの
B:えっ、スゴ~イ。どんなの?
A:生のミントがそろそろ終わりかなと思って贅沢にむしって──
B:いいなあ、いいなあ。ミント育ててるんだ
A:ミントは簡単なの。世話なんかしなくても育つし──

みたいな会話で、私にもなじみのある内容でした。

Aさんの「アレンジティー談義」は、隣で聞いているだけで
真似して作れるくらい、内容が明確でわかりやすく、
すばらしい「説明」でした。

しかし、感心したのはむしろBさんの話し方。

上の例だけではわかりにくいかもしれませんが、
「この話し方をされたら、Aさんは話したいことを気持ちよく話せるだろうな」
と明らかにわかる、見事な話し方でした。

しかも、単にポツン、ポツンと相づちを打つだけではなく、
ある程度の分量の台詞をちゃんとしゃべっているのです。

Aさんのような「上手な説明」ができる人は、めずらしくありません。
基本を押さえて練習すれば、できるようになります。

しかし、Bさんのような「上手な会話」ができる人は
たいへん少ない。

会話に正解は無いとはいえ、「いい会話」はあります。
「気持ちいい会話」ですね。

気持ちいい会話は、相手への最高のプレゼントです。


●本当に上手な話し方、実は下手な話し方

何事も、上達には「慣れ」「場慣れ」が必要です。
すなわち「練習」ですね。

「会話の練習」をしたことがありますか?
おそらく、まったく無いか、ほとんど無いでしょう。

今はそれでいいですよ。あなただけではありませんから。
「会話の練習」をしないまま、毎回場当たり的に会話をしているのが
多くの人の現状です。

しかし、会話は毎日する行為だから、いつしか「慣れ」てしまう。
そこに難しさが潜んでいます。

「会話慣れ」は、下手な会話に通じます。

相手の都合や反応におかまいなしにずーっとしゃべり続ける姿は、
口下手な人の目には「わ~、おしゃべりが上手」と映るのですが、
かなり下手なほうのしゃべり方です。

オバチャンタイプといえるかな。

自分の主張があって、相手の主張が入り込む余地のないように
有無を言わせぬ力強い話し方をするのも、会議などで見ると
「わ~、スゴイ。私なんか子供みたいで恥ずかしい」
という思いにさせられるでしょうが、さらに下手なほうのタイプです。

エリート社員を自認するタイプにありがち。
政治家もこの手の話し方をすることがよくありますね。

影響力を持ちうるだけに、オバチャンタイプのほうがまだマシ。
政治家でも本当に優秀な人は、「相手の話を聞く」時間のほうが長い。

なのに自己主張がしっかりしていて押しの強い話し方をされると、
圧倒されてしまうんですよね。

「自分も同じ調子で話さないと、バカっぽく思われるかも」と気になって、
がんばって必死に「うまいこと」言おうとするけれど、
次々に適切な言葉を思いつくわけでもなく、落ち込んでしまう。

大丈夫。落ち込まなくていいんです。
会話のレッスンで、「上手な会話」の感覚が変わります。

今まで「ああいう話し方が会話上手」と思っていた話し方が
あるフィルターを通してみると「下手なタイプ」とわかり、
口が達者なわりに人から敬遠されている理由がわかってくる。

逆に、そのフィルターを通すと「この人は上手なタイプではない」
と思っていた人が、実はすばらしく上手な会話をしていて、
なぜか周囲から頼りにされ愛されている理由がわかってくる。

今まで見えていなかったものが見えるようになり、
聞こえなかったものが聞こえるようになると、
「上手な会話」の感覚が変わり、目指す姿も変わります。


●沈黙が気になるのに、言葉が出てこない

あなたは「会話」の悩みを聞かせてください。

沈黙が気になるのに、言葉が出てこなくて気まずい時間を過ごすのも、
よくある会話の悩みです。

電話が切れない、会話を切り上げられない、
しゃべり続ける相手に割り込めない、
といった悩みもよく耳にします。

「キミとの会話はつまらない」と思われてしまうのはどんな会話で、
何が原因なのでしょうか。

「その会話では、いずれ別れが訪れる」とされるのは、
どんな会話なのでしょうか。

11月28日(土)の「秋の講座」で取り上げます。
今から「会話」に向けて心の準備を進めていきましょう。



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