●余裕のある人は得、余裕のない人は損
「余裕」はハンドルの“遊び”です。
何かがあっても、すぐに動じたりしない。
その分「レスポンスが甘い」ともいえるわけですが、
だからネガティブな気分になりにくい。
ネガティブな気分は、つらいですね。
・イライラする
・自信がない
・寂しい
・なんとなく不安
・妬ましい
こんな気分は、周囲にも良い影響を与えないばかりか、
なにより自分が一番つらい。
だから、「余裕」があるほうがいい。
余裕があると得、余裕がないと損です。
「余裕」は大事な原理原則の中でも、
「私たちの幸福度」に大きく影響する要素です。
今このテーマを「ことば学講座」で取り上げるのは、
そういう理由です。
余裕があれば、毎日を快適に、楽に、気分よく過ごせます。
だから周囲にも良い影響ばかり。
そんな人になれたら、いいですね。
●バラもユリも好き
英語に「latitude」という言葉があります。
北緯、南緯などの「緯度」を意味する言葉で、
私は以前にこの商品名のパソコンを使っていたこともあります。
latitudeはもともと「幅」を意味するラテン語から来ていて、
だから「余裕」の意味もあります。
余裕とはつまり、「幅」なんですね。
自由度、許容範囲、ゆとりの「幅」。
「ストライクゾーンが広い」ともいえる。
ここまではわかりやすい。
「これじゃないとダメ」「これは許せない」が多いと
余裕がなくなります。
好みはあってもいいんですよ。
「ネギが特に好き」なら、それもいい。
しかし、「下仁田ネギじゃないと許せない」になると
余裕がなくなってきます。
入り口の段階で、もっと広い範疇の段階で「選択」するのはいい。
「タバコは吸わない」「ギャンブルはやらない」みたいに選ぶのは
ストライクゾーンが狭いのとは違います。
大人としての美しい選択ですね。
世の中にはたくさんのことがあるのだから、
何でもかんでもやる必要はない。
こういった姿勢は、とってもすばらしい。
「これはしなくていい」と決めるのは、大人の潔さだなと思います。
でも、「花は好きだけどバラに限る。ユリもランも嫌い」
「花束はうれしいけど、バラの花束じゃないなら要らない」
では、なんだかもったいない。
ありとあらゆる花を好む必要もないけれど、
ある程度の幅があるほうが、余裕が感じられます。
私はバラもユリも好きです。
●共鳴発声法が「余裕」を生み出す理由
あなたに伝授している発声法(共鳴発声法)も、
「余裕」と関係があります。
共鳴発声法は、パワーではなく共鳴のテクニックで声量アップし、
届きやすい声質にして話す技術です。
パワーで押しきる方法ではないから、技術力の高さ次第で
「がんばらずに、楽に、届く」声が出せる。
だから、騒がしい場所でも余裕でしゃべれるし、
職場の朝礼当番も無理にがんばらなくていい。
「余裕」ですね。
まして静かな喫茶店なら、ごくわずかなエネルギーで会話ができる。
会話が楽しめるのは、余裕があるからです。
必死に声を張り上げないと会話にならないとしたら、
そんな会話は楽しくない。
水泳もスキーも、楽しいと感じるのは、夢中の中にも余裕ができてから。
毎日の仕事が楽しいとしたら、一生懸命の中に余裕があるから。
余裕があるから、人生が楽しくなります。
「金持ち喧嘩せず」という諺を知っていますか?
本来は「金持ちは計算に合わないことは決してやらない」
という意味ですが、違う意味でも解釈されるようになりました。
「余裕があればイライラせず、ケンカになりにくい」という解釈です。
こちらの解釈のほうが、余裕があっていいですね。
自力で稼ぐ能力が高ければ高いほど、トラブルに動じなくなります。
何かあって全財産を失って身一つで放り出されようと、
一からやり直せる自信があるからです。
気持ちの「余裕」ですね。
発声能力も同じだなと思います。
今の声が老化とともに少しずつ衰えていく一方だと信じていると
声が出にくくなったり、ガラガラ声が治りにくくなったりすると
「声に衰えを感じる」と焦り落ち込むかもしれません。
でも、「発声は技術だから、トレーニングによって
これから良い状態に高めていくことができる」と知っていれば、
何があっても焦りはしません。
共鳴発声法で声の「余裕」を手に入れましょう。
毎日が楽しくなりますよ。
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