●人にはなぜ相性があるのか
「この人とは良い関係になりたい」と思う相手がいるでしょう。
・一緒にいて快適な関係になりたい
・もっと深い仲になりたい
・ギクシャクしている仲を改善したい
・同僚とちょうどいい距離感でうまくやりたい
など、個々に見れば状況や事情は違っても、
すべて「良い関係」という言葉でくくるなら、
あなたにも「良い関係になりたい」と願う相手がいるはずです。
今日は「相性」(affinity)の問題を取り上げてみます。
なぜ人には「合う、合わない」といった相性があるのでしょうか。
そもそも相性とは、何なのでしょうか。
●相性は固定的ではない
相性の話をする前に、大事な事実を先に伝えておきます。
「固定的な相性はない」ということです。
今は相性が良くないとしても、
ずっと良くないと決まったわけではなく、
相性は変化します。
ちょっと安心しましたか?
もっとも、「今は相性が良くても、ずっと良いとは限らない」
とも言えるんですけれどね。
生まれたときから運命的に決まっている固定的な相性などありません。
血液型占いや星座占いの結果にショックを受けて、
「血液型は変えられない……」なんて落ち込む必要は
まったくありませんよ。
相性に関しては、誰とでも合いやすいタイプもいれば、
気難しくて相手を選ぶタイプもいます。
大事なのは、「どんな相手と合いやすいタイプになるか」。
ほら、聞いたことがあるでしょう。
「好きじゃないタイプにばかり好かれて困る」とか、
「なぜかはるか年上のオジサンに好かれやすくて」といった話。
つまりはそういう相手と相性の良い、
チューニングが合う状態になってしまっているからです。
自分の状態を変えないかぎり、
寄ってくる──合う──タイプは変わりません。
「ヤンキーみたいな人にばっかりナンパされるんですよ~」
と嘆いていた人がいましたが、自分のせいです。
自分が招いているのです。
超絶技巧のチューニングをしないと合わないほど
「人と合いにくい」のでは社会生活を送る上で不自由ですが、
望まないタイプばかり寄ってくるのも困りますよね。
しかし、すべては自分のせいです。
そう認識できてはじめて、有効な一歩が踏み出せますからね。
素敵な人間関係が築けるように、
これからあなたの「相性タイプ」を高めていきますよ。
●言葉の相性
あなたに今日伝えたいのは、「言葉の相性」についてです。
使う言葉には、相性があります。
自分を「わたくし」と呼ぶ人と、「あたい」と呼ぶ人とは、
合わなそうでしょう?
あなたがAさんと仲良くなりたいとしても、
Aさんの使う言葉と相性の良くない言葉を多用していると、
Aさんに「なんとなく合わない」と感じさせてしまいます。
良い話し方の原則として、「専門用語や略語を多用しない」
と勉強しましたね。
「言葉の相性」から考えると、理由が分かるでしょう。
専門用語や略語は、合う相手が限られるからです。
国語辞典に載っているような一般語であれば誰とでも合いやすいが、
専門用語は合いやすい対象が少なくなる。
人数の大小だけではありません。
「合いやすい言葉を使おうとするか、
合いにくい言葉を構わず使うか」の内面が
相手に伝わっているのです。
たかが言葉ですが、奥が深いでしょう?
言葉は、ちょっとかじった程度では使いこなせません。
こうしてじっくり時間をかけてあなたの中に浸透したものが、
やがて本物になります。
これからいろいろなレッスンの中で取り上げますから、
しっかり吸収してください。
時間をかけて身につけたものは、本物です。
本物の「合う人」になりましょうね。
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